関数名の語源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 04:56 UTC 版)
歴史的に用いられてきた名前であるPとVは、オランダ語の単語の頭文字に由来している。Vは verhogen(増加する)を意味する。Pについては、proberen(テストする)、passeer(通過)、probeer(試みる)、pakken(つかむ)などいくつかの説明がある。セマフォの本来の意味である腕木通信から、Vを verhoog(腕木を上げる、通行禁止)、Pを passeren(腕木を下げる、通行許可)とする説もある。ただしダイクストラ自身はPを probeer te verlagen(減らすことを試みる)を略したかばん語 prolaag の頭文字だとしている。この混乱のもとは、オランダ語で increase と decrease に相当する語がどちらも V で始まるためで、かといってオランダ語の単語をそのまま使ってもオランダ語を知らない人はかえって混乱するとダイクストラが考えたためである。 ALGOL 68 やLinuxカーネル、いくつかの英語の教科書では、PとVはそれぞれ down と up とされている。ソフトウェア工学では一般に wait と signal、acquire と release(Javaのライブラリで使用)、pend と post などと呼ばれることが多い。教科書によっては元もとのオランダ語の頭文字に一致するよう procure と vacate としているものもある。
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