関係文法
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関係文法(かんけいぶんぽう、英: relational grammar)とは、パールムッター (David Perlmutter) とポスタル (Paul Postal) によって1970年代初頭に開発された文法理論である。文法関係を最も基本的な説明要素とするところに特徴がある。
概要
| 言語学の理論 |
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主語 (subject) 、直接目的語 (direct object) 、間接目的語 (indirect object) 、その他の斜格 (oblique) の関係が認められている。主語・直接目的語・間接目的語をあわせて項 (term) と呼ぶ。項と斜格語には次のような階層関係がある。
- 主語 (1) - 直接目的語 (2) - 間接目的語 (3) - 斜格語
この階層関係のなかでの順番に従って、主語は 1 、直接目的語は 2 、間接目的語は 3 という数字で示される。主語と直接目的語をあわせて中核的 (nuclear) な文法関係といい、直接目的語と間接目的語をあわせて目的語 (object) の文法関係という。
節の文法関係の構造は、層状の図によって表現される。
脚注
参考文献
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- 高橋邦年 著「関係文法の輪郭」、安井稔博士還暦記念論文集編集委員会 編『現代の英語学』開拓社、1981年12月。
- 木内良行『フランス語の統語論研究:関係文法の限界と可能性』勁草書房、2005年10月。ISBN 4326048115。
- 益岡隆志「関係文法の枠組による日英語の上昇規則の研究」『大阪産業大論集人文』48・49、大阪産業大学、1979年7月、 ISSN 0287-1378。
- 久野暲「アメリカ変換文法研究現状」『言語』第6巻第9号、大修館書店、1977年8月、 ISSN 0287-1696。
- 佐川誠義「文法関係の概念について(1):関係文法とは何か」『日本文学誌要』第34号、法政大学国文学会、1986年6月、2-11頁、 ISSN 0287-7872。
- 佐川誠義「文法関係の概念について(2):関係文法とは何か」『日本文学誌要』第35号、法政大学国文学会、1986年12月、12-18頁、 ISSN 0287-7872。
- 佐川誠義「文法関係の概念について(3):関係文法とは何か」『日本文学誌要』第41号、法政大学国文学会、1989年9月、2-10頁、 ISSN 0287-7872。
- 柴谷方良「関係文法とはなにか」『言語』第6巻第3号、大修館書店、1977年3月、 ISSN 0287-1696。
- 松村保寿「意味論としての従属構造:クレスウェルの方法の従属関係文法への適用」『広島大学文学部紀要』第39号、広島大学、1979年12月、 ISSN 0437-5564。
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