長松院 (茨城県東海村)とは? わかりやすく解説

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長松院 (茨城県東海村)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/14 07:33 UTC 版)

長松院
長松院の本堂
所在地  茨城県那珂郡東海村石神内宿1173
位置  北緯36度28分46秒 東経140度34分37秒 / 北緯36.47944度 東経140.57694度 / 36.47944; 140.57694座標: 北緯36度28分46秒 東経140度34分37秒 / 北緯36.47944度 東経140.57694度 / 36.47944; 140.57694
山号   住吉山
宗派   曹洞宗
本尊   虚空蔵菩薩
創建年   長享元年(1487年
開山   雪渓道瑞
開基   石神小野崎通綱
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長松院全体図

長松院(ちょうしょういん)は、茨城県那珂郡東海村にある曹洞宗仏教寺院。山号を住吉山(すみよしざん)、寺号を吉祥寺(きちじょうじ)と称する。開山は雪渓道瑞であり、本尊は虚空蔵菩薩である。

歴史

石神小野崎氏との関係

長松院は長享元年(1487年)に、雪渓道瑞によって開かれた。雪渓道瑞は茨城県小美玉市の曹洞宗寺院、鳳林院の二世信中永篤の弟子である[1]。開基は小野崎越前守(通綱)であり、通綱は石神城を居城としていたため、長松院は石神城の歴代城主の菩提寺となった。

延徳元年(1489年)に佐竹義治率いる佐竹軍は、伊達・葦名・結城の連合軍との戦いになる。道綱はこの戦いで佐竹義治の身代わりとなり自害した。その後佐竹軍は戦いに勝利し、通綱の功績から子である通老に石神350貫、河合350貫の領地が与えられ、通老は石神城主として石神氏を名乗るようになる。現在、長松院には石神城主初代通老、二代通長、三代通実の位牌を祀っている。

水戸徳川家との関係

伽藍

伽藍とは仏教寺院の主要建物群を意味する。長松院には、本堂を中心として北西方面にのびた伽藍が聳える。

  • 本堂:本尊虚空蔵菩薩を祀る長松院の中心的な建物。広さは130畳を超える。
  • 正門(北門):境内の北西側にある長松院の正門。本堂からのびる参道の端に位置する。
  • 客殿:受付を兼ねる来客用の建物。
  • 会館:法要等の待合室や大規模な会議などに使用される長松院の会館。

歴代住職

歴代住職の一覧(長松院伝)

  • 第1世  雪渓道瑞(せっけいどうずい)
  • 第2世  陽室長淳(ようしつちょうじゅん)
  • 第3世  繁廣元茂(はんこうげんぼう)
  • 第4世  貴翁黁悦(きおうこうえつ)
  • 第5世  南渓傳夜(なんけいでんや)
  • 第6世  在庵長存(ざいあんちょうそん)
  • 第7世  久山全良(きゅうざんぜんりょう)
  • 第8世  益室鱗鯨(えきしつりんけい)
  • 第9世  松室長祝(しょうしつちょうしゅう)
  • 第10世  雪岩呑積(せきがんどんせき)
  • 第11世  仲室存洞(ちゅうしつそんどう)
  • 第12世  壽残洞察(じゅざんどうさつ)
  • 第13世  報徳澤洞(ほうとくたんどう)
  • 第14世  彊外國道(せいがいこくどう)
  • 第15世  禪海慈門(ぜんかいじもん)
  • 第16世  天瑞陽尊(てんがいようそん)
  • 第17世  宝山海村(ほうざんかいそん)[2]
  • 第18世  巨獄丹山(きょがくたんざん)[3]
  • 第19世  梅澤潭臨(ばいたくたんりん)
  • 第20世  淵龍岭山(しんりゅうれいざん)
  • 第21世  義山髙圓(ぎざんこうえん)[4]
  • 第22世  智門寂慧(ちもんじゃくえ)
  • 第23世  玄中全體(げんちゅうぜんてい)
  • 第24世  大靠虎山(だいこうこざん)
  • 第25世  通山一芳(つうざんいっぽう)
  • 第26世  泰岩碩翁(たいげんせきおう)[5]
  • 第27世  滄海遊?(そうかいゆうはん)[6]
  • 第28世  泰温悛良(たいおんしゅんりょう)
  • 第29世  快堂禅達(かいどうぜんたつ)
  • 第30世  佛心繼宗(ぶっしんけいしゅう)
  • 第31世  月山梅照(がっさんばいしょう)
  • 第32世  一法泰元(いっぽうたいげん)
  • 第33世  規外寶全(きがいほうぜん)
  • 第34世  大光自照(だいこうじしょう)
  • 第35世  興天車隆(こうてんしゃりゅう)
  • 第36世  玉翁谷宗(ぎょくおうこくそう)
  • 第37世  大毎観光(だいまいかんこう)
  • 第38世  道壽天齢(どうじゅてんれい)
  • 第39世  禅戒祖童(ぜんかいそどう)
  • 第40世  忍城義融(にんじょうぎゆう)
  • 第41世  大忍玉淳(だいにんぎょくじゅん)
  • 第42世  潮音禪海(ちょうおんぜんかい)
  • 第43世  寶徳泰禪(ほうとくたいぜん)
  • 第44世  晧月禅栄(こうげつぜんえい)


年中行事

あじさいまつり
風鈴まつり
  • 4月1日〜8日 釈尊降誕会(花まつり)
  • 6月15日〜7月15日 あじさいまつり
  • 6月15日〜8月15日 風鈴まつり
  • 7月中旬 盆精霊棚かざり方講習会
  • 8月中旬 山門大施餓鬼会法要
  • 9月中旬 秋彼岸会法要
  • 12月28日 開基石神城々主忌
  • 1月2日 大般若祈祷会法要
  • 2月1日〜15日 釈尊涅槃会
  • 3月中旬 春彼岸会法要

アクセス

参考文献

  • 高橋裕文編集『常陸国石神小野崎氏と長松院』
  • 地球の歩き方編集室編『御朱印でめぐる茨城のお寺』、2021年11月30日

脚注

  1. ^ 茨城県曹洞宗鳳林院「萬松山鳳林院 縁起」https://www.hourinin.or.jp/hourinin_origin/
  2. ^ 『茨城県曹洞宗寺院誌』では「寶山梅村」となる
  3. ^ 『茨城県曹洞宗寺院誌』では「巨山獄舟」となる
  4. ^ 『茨城県曹洞宗寺院誌』では「義山先圓」となる
  5. ^ 『茨城県曹洞宗寺院誌』では「泰岩領翁」となる
  6. ^ 『茨城県曹洞宗寺院誌』では「蒼海遊円」となる



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