長寿命放射性同位体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/18 04:39 UTC 版)
「ネオジムの同位体」の記事における「長寿命放射性同位体」の解説
ネオジムは、従来142Nd、143Nd、145Nd、146Nd、148Ndの5種類が安定核種とされてきたが、142Nd以外は安定核種ではなく長寿命放射性核種である可能性が指摘されている。143Ndは、139Ceへとα崩壊する可能性が指摘されており、145Ndも6×1016年以上の半減期で141Ceへとα崩壊する放射性核種だと見られている。そして、146Ndも、α崩壊を起こして142Ceとなって初めて安定する、長寿命放射性核種である可能性が指摘されており、148Ndも3.0×1018年以上の半減期で144Ceへとα崩壊すると考えられてきている。 一方、150Ndや144Ndは従来から放射性核種であることが知られていて、150Ndは約6.7×1018年の半減期で二重ベータ崩壊を起こして、150Smとなって安定するとされている。また、144Ndは2.29×1015年の半減期でα崩壊を起こして、140Ceとなって安定するとされている。その他の放射性核種の半減期は、全て11日以内で、そのほとんどは70秒以内である。なお、これらの他に核異性体も存在するが、それらももちろん安定な核種ではない。 以上のように、142Nd以外の全てのネオジムの同位体は、放射性同位体である可能性が指摘されている。
※この「長寿命放射性同位体」の解説は、「ネオジムの同位体」の解説の一部です。
「長寿命放射性同位体」を含む「ネオジムの同位体」の記事については、「ネオジムの同位体」の概要を参照ください。
- 長寿命放射性同位体のページへのリンク