鍵盤の音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 06:26 UTC 版)
現存最古の鍵盤楽器音楽集であるロバーツブリッジ写本(1360年頃)の音楽はcからe′′の2オクターヴと3度の音域で、fから上は完全な半音階の鍵盤を要求する。15世紀後半から16世紀前半頃に一般的だった鍵盤の音域はFからa′′であり低音のF#とG#は欠けていることが多かった。イタリアでは最高音がc′′′またはf′′′まであるのが普通だった。16世紀後半には最低音がショート・オクターヴでCにまで拡大された。18世紀にはチェンバロの音域はF′からf′′′の5オクターヴに達した。ピアノは19世紀にはF′からf′′′′の6オクターヴとなり、20世紀にはA′′からa′′′′の7オクターヴとなった。現在ではピアノの鍵盤はA′′からc′′′′′の88鍵が標準である。一方でオルガンの手鍵盤は現在でも5オクターヴを超えるものは稀である。ピアノは88鍵という規格が定着したが、ベーゼンドルファーなど一部メーカーではさらに音域を拡張したピアノも製作されている。
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