鈴木肇 (将棋)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/24 23:41 UTC 版)
| 鈴木 肇 | |
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| 人物 | |
| 生誕 | 鈴木 肇 1987年9月9日(38歳)[1][2] 神奈川県横浜市[1] |
| 職業 | 将棋講師[3][2] |
| YouTube | |
| チャンネル | |
| 活動期間 | 2020年5月30日 - |
| ジャンル | 将棋 |
| 登録者数 | 7,410人 |
| 総再生回数 | 1,022,129回 |
| チャンネル登録者数・総再生回数は 2025年9月23日時点。 |
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| 棋士中村太地将棋はじめch | |
|---|---|
| YouTube | |
| チャンネル | |
| 活動期間 | 2020年6月13日 - |
| ジャンル | 将棋 |
| 登録者数 | 10.5万人 |
| 総再生回数 | 42,412,597回 |
| チャンネル登録者数・総再生回数は 2025年9月23日時点。 |
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鈴木 肇(すずき はじめ、 1987年〈昭和62年〉9月9日[3][2] - )は、日本の将棋のアマチュア選手、将棋講師[4][5][6]。元奨励会三段、第32期全国アマチュア王将、第72回全日本アマチュア名人[4]。将棋講師として複数の将棋教室を運営しているほか[4][7]、棋士の中村太地と共同運営するYouTubeチャンネルなど将棋の普及活動でも知られる[2][5]。四間飛車や右四間飛車、elmo囲いについて著書がある[8][9][6]。神奈川県横浜市生まれ[3]。
経歴
幼少期
小学2年のときに、2歳下の従弟でのちに奨励会三段になる森村賢平が将棋を指していたことがきっかけで将棋を始めた[1]。地元の磯子将棋センターに入会していたが[10]、従弟に負けたくないという思いもあり地元から離れた八王子将棋クラブにも通った[1]。
2001年、中学2年生で所司和晴門下となり奨励会試験を受けるも不合格となるが[11]、翌2002年に合格して奨励会に入会した[11]。
奨励会
中学3年生で6級で入会、横浜高校に進学して高校1年生で2級に昇級[11]。21歳の頃から関西将棋会館に行って修行するようになる[12]。2009年に23歳で三段に昇段[13]。当時の三段リーグには千田翔太、船江恒平、西田拓也、八代弥、石井健太郎らがいた[13]。
2013年度前期は年齢制限を迎える三段リーグとなり、最終18局の27歳の宮本広志との対局は共に9勝8敗で迎え、勝利した方が勝ち越して在籍を延長できるという対局となったが、鈴木が敗れて奨励会退会となった[14][2](宮本は2013年度後期に四段に昇段した[15])。
アマチュアとして
森内俊之などから将棋講師の誘いを受けたことをきっかけとして指導者になる[15][10]。将棋講師として「はじめ将棋教室」(横浜市南区)、「青葉はじめ将棋教室」(横浜市青葉区)を運営するとともに[15][4][2]、東京都墨田区の両国将棋囲碁センターではプロ棋士の及川拓馬と「両国将棋塾」の講師を担当している[16][6]。また、聖光学院中高将棋部の指導なども行なっている[10]。
2015年、第32期アマチュア王将位大会で優勝[17][2]。2016年には第70回全日本アマチュア名人戦でベスト4に進出し[17]、2018年には第72回大会で優勝して全日本アマチュア名人となった[18][2]。この大会や加古川青流戦アマチュア選抜大会での優勝を受けて磯子区栄誉賞を受賞している[19]。また、2018年5月からは漫画『リボーンの棋士』の監修を担当している[10]。
2020年には『振り飛車を一刀両断! 右四間飛車エルモ囲い』を出版するとともに[8][9]、YouTubeで「はじめ先生の将棋連勝チャンネル」と「棋士中村太地将棋はじめch」を開設[20]。後者はプロ棋士の中村太地と共同で運営している[2][20]。2022年には『進化を続ける! 右四間飛車エルモ囲い』を出版[21][注 1]。2024年には「三択問題形式」を取り入れた『反撃する現代四間飛車~はじめ先生と学ぶ新研究~』も出版した[6]。
人物・交友関係
八王子将棋クラブ席主の八木下征男は小学5年時の鈴木を「明るさが最高」「ユーモアのセンス抜群」「思いやりがある」と評していた[1]。同クラブでは中村太地や及川拓馬らと研鑽を積んでいた[1][2][6]。奨励会時代に鈴木が関西将棋会館を訪ねて研鑽していた頃には、稲葉陽、都成竜馬、西川和宏、船江恒平、星野良生、村田顕弘らと親交を持ち[13]、西川・都成・星野・村田の家には泊めてもらうこともあったという[13]。また、奨励会退会後も西川・都成・稲葉・船江とは旅行に行く間柄だという[13]。
著書
単著
- 『振り飛車を一刀両断! 右四間飛車エルモ囲い』マイナビ出版〈マイナビ将棋BOOKS〉、2020年6月、ISBN 978-4839973544。
- 『進化を続ける! 右四間飛車エルモ囲い』マイナビ出版〈マイナビ将棋BOOKS〉、2022年4月、 ISBN 978-4839979690。
- 『反撃する現代四間飛車~はじめ先生と学ぶ新研究~』マイナビ出版〈マイナビ将棋BOOKS〉、2024年1月、 ISBN 978-4839985288。
棋譜監修
- 『リボーンの棋士』第1巻、小学館〈ビッグコミックス〉、2018年9月、 ISBN 978-4-09-860093-9。
- 『リボーンの棋士』第2巻、小学館〈ビッグコミックス〉、2018年12月、 ISBN 978-4-09-860151-6。
- 『リボーンの棋士』第3巻、小学館〈ビッグコミックス〉、2019年4月、 ISBN 978-4-09-860300-8。
- 『リボーンの棋士』第4巻、小学館〈ビッグコミックス〉、2019年8月、 ISBN 978-4-09-860384-8。
- 『リボーンの棋士』第5巻、小学館〈ビッグコミックス〉、2019年12月、 ISBN 978-4-09-860466-1。
- 『リボーンの棋士』第6巻、小学館〈ビッグコミックス〉、2020年5月、 ISBN 978-4-09-860621-4。
- 『リボーンの棋士』第7巻、小学館〈ビッグコミックス〉、2020年8月、 ISBN 978-4-09-860699-3。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f 松本 2018a, p. 1.
- ^ a b c d e f g h i j 瀬戸花音 (2023年8月21日). ”史上初現役A級棋士のTouTubeチャンネル 中村太地八段&鈴木肇アマ 仲良し幼なじみコンビ”. スポーツ報知. 2025年3月11日閲覧。
- ^ a b c 松本 2018a.
- ^ a b c d “鈴木肇|プロフィール”. HMV&BOOKS online. ローソンエンターテイメント. 2023年6月1日閲覧。
- ^ a b “「リトル豊島」藤本渚四段に竜王戦で惜敗した鈴木肇アマが反省会、中村太地七段のチャンネルで敗因を激白”. 読売新聞オンライン. (2023年1月15日) 2025年3月11日閲覧。
- ^ a b c d e 瀬戸花音 (2023年12月28日). “及川拓馬七段と鈴木肇アマが詰将棋&四間飛車将棋講座イベント 両国将棋センターで開催”. スポーツ報知. 2025年9月23日(UTC)閲覧。
- ^ 松本 2018b.
- ^ a b “もう石田流なんて怖くない!! 右四間飛車エルモ囲いで一刀両断!”. 将棋情報局. マイナビ出版. (2020年6月25日) 2025年9月23日(UTC)閲覧。
- ^ a b “進化を続ける! 右四間飛車エルモ囲い”. マイナビ出版. 2025年9月23日(UTC)閲覧。
- ^ a b c d “鈴木 肇さん | 全日本アマチュア名人戦で初優勝した”. 金沢区・磯子区. タウンニュース. (2018年9月20日) 2025年3月11日閲覧。
- ^ a b c 松本 2018a, p. 2.
- ^ 松本 2018a, p. 3.
- ^ a b c d e 松本 2018a, p. 4.
- ^ 松本 2018b, pp. 1–2.
- ^ a b c 松本 2018b, p. 2.
- ^ “両国将棋囲碁センター”. 2025年3月11日閲覧。
- ^ a b 松本 2018b, p. 3.
- ^ 松本 2018b, p. 4.
- ^ “磯子区栄誉賞”. 磯子区. 横浜市. (2025年3月21日) 2025年9月23日(UTC)閲覧。
- ^ a b “進化を続ける! 右四間飛車エルモ囲い”. マイナビ出版. 2025年9月23日(UTC)閲覧。
- ^ a b “進化を続ける! 右四間飛車エルモ囲い”. マイナビ出版. 2025年9月23日(UTC)閲覧。
- ^ “進化を続ける! 右四間飛車エルモ囲い”. マイナビ出版. 2025年9月23日(UTC)閲覧。
参考文献
- 松本博文 (2018年11月30日). “将棋アマ名人を獲得した鈴木肇が、再びプロ棋士を目指すまで(前編)”. 観る将棋、読む将棋. 文春オンライン. 2025年9月24日(UTC)閲覧。
- 松本博文 (2018年11月30日). “将棋アマ名人を獲得した鈴木肇が、再びプロ棋士を目指すまで(後編)”. 観る将棋、読む将棋. 文春オンライン. 2025年9月24日(UTC)閲覧。
外部リンク
- SNS(X(旧Twitter)Instagram)
- はじめ将棋教室
- 青葉将棋倶楽部の将棋教室 - 「青葉はじめ将棋教室」および「わくわく!はじめ将棋教室」を開講
- 両国将棋囲碁センター - 「両国将棋塾」を担当
- はじめ先生の将棋連勝チャンネル - YouTubeチャンネル
- 棋士中村太地将棋はじめch - YouTubeチャンネル
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