鈴木慶太 (起業家)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/24 16:28 UTC 版)
すずき・けいた
鈴木慶太 |
|
---|---|
プロフィール | |
出身地 | ![]() |
生年月日 | 1977年12月??日 |
最終学歴 | ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院(経営学修士)[1] |
職歴 | NHKアナウンサー(鹿児島→仙台) |
活動期間 | 2001年 - 2007年7月 |
ジャンル | 主に地域報道・情報番組 |
担当番組・活動 | |
その他 | NHK退局後福祉事業の経営者として株式会社Kaien代表取締役。 |
鈴木 慶太(すずき けいた、1977年12月 -[2] )は、日本の起業家、人材・障害福祉の事業経営者。発達障害や精神障害を中心に障害者の就労支援、自立支援を行う企業「Kaien」代表取締役。元日本放送協会アナウンサー。星槎大学共生科学部通信制課程特任教授[3]。
来歴
埼玉県出身。埼玉県立川越高等学校卒業[4]。2000年、東京大学経済学部卒業後、NHKに入局。NHK鹿児島放送局・NHK仙台放送局で合計6年間アナウンサーとして活動後退職。
2007年8月、MBA取得を目的としてアメリカ合衆国ノースウェスタン大学の経営大学院(ビジネススクール)ケロッグ経営大学院に留学。渡米2日前に3歳の息子が発達障害であることが分かり、留学をするか否か悩んだものの、予定通り渡米をした。
発達障害への理解と啓蒙活動が進んでいるアメリカに身を置きつつMBAの勉強を進めるうち、ハーバード・ビジネス・レビューのWebサイトにて発達障害と仕事に関するビジネスモデルを探していると[5]、自閉症の人の優れた資質を活かしてIT事業を展開するデンマークの民間企業「Specialisterne)」と出会う。このころから発達障害者の就労支援を推進するためのビジネスモデルを研究するようになった[6]。このビジネスモデルに興味を持った友人(Marc Norland[7])たちと協力し留学中につくりあげた「発達障害の力を活用したビジネスモデル」は米国ルイジアナ州のテュレーン大学主催のビジネスコンテストで優勝[1][8]。
2009年、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院を修了し、帰国。発達障害のある人たちの社会参加とビジネスをつなぐことができないかと考え、当初自分自身が起業するつもりは全くなかったが、学長や周囲の後押しもあり株式会社Kaienを立ち上げる[9][10] 。現在は同社代表取締役を務める。
人物
- 東京大学を志望した理由の1つは、東京大学音楽部管弦楽団に入部したかったこと。学生時代は東大オーケストラの活動に注力した。就職活動が終わった後は、バックパッカーとしてアメリカ、中国、ヨーロッパ、オーストラリアを回った[6]。
- 鈴木が経営する株式会社Kaienは「社会起業」の要件とされる「営利を目指さない組織」ではなく通常の株式会社であること、「行政や法律にインパクトを与える」ことを目指しているわけではないため、厳密に言えば自身は社会起業家ではないとしているが、社会起業家であり続けるためには、経済的、思想的、そして精神的に自立した人間であることが何よりも重要になってくることを感じている[11]。
- 2021年12月17日に発生した北新地ビル放火殺人事件では、火元となった4階のクリニックの院長の知人として新聞の取材に応じた[12]。
著作
単著
- 『フツウと違う少数派のキミへ ニューロダイバーシティのすすめ』(合同出版、2023年)
共著
- 飯島さなえ・鈴木慶太『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房、2018年)
- 鈴木慶太・川端大輔『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に体調管理するための本』(翔泳社、2024年)
監修
- 『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ方』(河出書房新社、2016年)
- TEENS執筆チーム『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版、2017年)
- 株式会社Kaien『まんがでわかる 発達障害の人のためのお仕事スキル: 楽しく働くためのヒント&セルフアドボガシー』(合同出版、2019年)
寄稿
- 『月間精神科』『臨床心理学』『労働の科学』など専門誌への寄稿)[13]
講演・出演歴
メディア出演
- TBSラジオ「久米宏 ラジオなんですけど」2013年1月12日「今週のスポットライト」[14]
- NHK「視点・論点」2013年1月25日[15]
講演会
- アカデミーヒルズ「変貌するMBA 社会起業のうねり~全米ビジネスプラン・コンペティション優勝者による体験談~」2009年9月25日 、「ソーシャルアントレプレナーシップの未来~日米2人の起業家が語る「社会起業」の現場とこれから~」2012年4月18日[2]
- 日本LD学会(第28回)「発達障害児者のためのVRを活用したSST の開発とその効果」2019年11月10日[16]
- 橋本財団「発達障害を強みに変える就労支援」を実践する株式会社Kaienから学ぶ 第5回インクルーシブ教育とは? 2024年8月3日[13]
- 日本高次脳機能学会学術総会サテライト・セミナー(第48回)「小児の失語・高次脳機能障害・発達障害の最前線」2024年11月10 日[17]
- 日本ADHD学会(第16回)総会特別講演、2025年3月2日[18]
受賞歴
- 「ソーシャルビジネスグランプリ 2013夏」グロースアップ大賞、enジャパン大賞[19]
関連項目
脚注
- ^ a b “満足させるより、感動させる”. 株式会社オデッセイコミュニケーションズ (2012-03-00). 2025年6月24日閲覧。
- ^ a b “鈴木慶太(すずき・けいた)”. アカデミーヒルズ. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “特任教授 鈴木慶太”. 星槎大学. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “はじめまして!埼玉県民の皆様へ 埼玉県民の社長より”. 株式会社Kaien (2020年10月30日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “Kaien創業記 第2回”. 株式会社Kaien (2024年8月27日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ a b “死に物狂いで生きて下さい”. the Entrepreneur (2010年8月10日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “Kaien創業記 番外編”. 株式会社Kaien (2024年9月28日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “"Tears for Life" Business Wins Big”. テュレーン大学 (2009年4月20日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “株式会社Kaien 代表取締役 鈴木慶太”. 情熱社長. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “発達障害のある人たちの就労に関わる問題」 株式会社Kaien 鈴木慶太代表取締役編【前編】”. ベネッセ教育総合研究所 (2017年1月23日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “社会起業に必要な要素”. ケロッグ・ビジネス・スタイルジャパン (2012年5月7日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “大阪ビル火災 クリニックを知る元NHKアナ「院長は非常に謙虚で腰が低かった」”. 神戸新聞NEXT. (2021年12月17日) 2021年12月17日閲覧。
- ^ a b “講演会「発達障害を強みに変える就労支援」を実践する株式会社Kaienから学ぶ 第5回インクルーシブ教育とは?”. 橋本財団 (2024年7月4日). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “久米宏 ラジオなんですけど 2013年01月12日 ゲスト:鈴木慶太さん(発達障害者就職支援会社kaien代表)”. TBS. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “『視点・論点』当社代表の鈴木が出演しました”. 株式会社Kaien. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “自主シンポジウム 集団指導(SSTなど)”. 日本LD学会第28回大会(東京). 2025年6月24日閲覧。
- ^ “第48回日本高次脳機能学会学術総会サテライト・セミナー”. 日本高次脳機能学会. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “第16回総会 プログラム”. 日本ADHD学会. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “社会起業家 鈴木慶太氏に聴く”. 生涯学習開発財団. 2025年6月24日閲覧。
外部リンク
- 鈴木慶太_(起業家)のページへのリンク