迅速平衡法による導出とは? わかりやすく解説

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迅速平衡法による導出

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:53 UTC 版)

ミカエリス・メンテン式」の記事における「迅速平衡法による導出」の解説

酵素(以下E)が基質(以下S)と結合して酵素基質複合体(以下ES)を形成ESがEとSに戻るか反応生成物(以下P)を生成する一連の反応機構を以下のように仮定するE + S ⇌ k − 1 k + 1 E S ⟶ k + 2 E + P {\displaystyle \mathrm {E} +\mathrm {S} \,{\overset {k_{+1}}{\underset {k_{-1}}{\rightleftharpoons }}}\,\mathrm {ES} \,{\overset {k_{+2}}{\longrightarrow }}\,\mathrm {E} +\mathrm {P} } この反応E + S ⇔ E S {\displaystyle \mathrm {E} +\mathrm {S} \Leftrightarrow \mathrm {ES} } と E SE + P {\displaystyle \mathrm {ES} \rightarrow \mathrm {E} +\mathrm {P} } の2つ反応過程からできている。後者反応律速段階仮定し反応速度定数を k+2と設定するE + S ⇔ E S {\displaystyle \mathrm {E} +\mathrm {S} \Leftrightarrow \mathrm {ES} } の反応迅速に化学平衡達していると仮定し解離定数Ks設定するK s = [ E ] [ S ] [ E S ] ⋯ ( 1 ) {\displaystyle K_{\mathrm {s} }={\frac {[\mathrm {E} ][\mathrm {S} ]}{[\mathrm {ES} ]}}\cdots (1)} 仮定されている反応系存在する酵素種は、基質結合していない酵素Eと、基質Sと結合した酵素ES2種類のみなので、全酵素濃度 [E]0 は両者濃度和に等しい。 [ E ] + [ E S ] = [ E ] 0 ⋯ ( 2 ) {\displaystyle [\mathrm {E} ]+[\mathrm {ES} ]=[\mathrm {E} ]_{0}\cdots (2)} [ES] を未知数として (1), (2) の連立方程式を解くと、 [ E S ] = [ E ] 0 [ S ] K s + [ S ] ⋯ ( 3 ) {\displaystyle [\mathrm {ES} ]={\frac {[\mathrm {E} ]_{0}[\mathrm {S} ]}{K_{\mathrm {s} }+[\mathrm {S} ]}}\cdots (3)} 最初に仮定した反応機構では単位時間当たりに産生され反応産物Pの量は酵素基質複合体ES速度定数 k +2 の積で与えられるv = d [ P ] d t = k + 2 [ E S ] ⋯ ( 4 ) {\displaystyle v={\frac {d[\mathrm {P} ]}{dt}}=k_{+2}[\mathrm {ES} ]\cdots (4)} (3) を (4) に代入して、 v = k + 2 [ E ] 0 [ S ] K s + [ S ] ⋯ ( 5 ) {\displaystyle v={\frac {k_{+2}[\mathrm {E} ]_{0}[\mathrm {S} ]}{K_{\mathrm {s} }+[\mathrm {S} ]}}\cdots (5)} (4) 式から反応速度vは [ES] に比例することがわかるが、[ES] の最大値は (2) 式より [E]0である。したがって反応速度vの最大値Vmaxは次式となる。 V m a x = k + 2 [ E ] 0 ⋯ ( 6 ) {\displaystyle V_{\mathrm {max} }=k_{+2}[\mathrm {E} ]_{0}\cdots (6)} (5), (6) より、 v = V m a x [ S ] K s + [ S ] {\displaystyle v={\frac {V_{\mathrm {max} }[\mathrm {S} ]}{K_{\mathrm {s} }+[\mathrm {S} ]}}}

※この「迅速平衡法による導出」の解説は、「ミカエリス・メンテン式」の解説の一部です。
「迅速平衡法による導出」を含む「ミカエリス・メンテン式」の記事については、「ミカエリス・メンテン式」の概要を参照ください。

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