質量放出と星周構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 15:10 UTC 版)
「ケフェウス座デルタ星」の記事における「質量放出と星周構造」の解説
ケフェウス座δ星Aの光度は、太陽光度のおよそ2千倍に上る。そのため、強い恒星風を生じ、星の脈動、恒星大気内での衝撃波と組み合わさって、1年当たり1×10−6太陽質量を放出(およそ百万年で太陽一つ分の質量を放出)する。放出された物質は、約35km/sの速さで星から遠ざかる。放出されたガスは、ケフェウス座δ星を囲むようにおよそ1pcにわたるガス雲を形成し、そこには太陽質量の7%から21%程度の水素原子が含まれる。恒星風が、周囲の星間物質と衝突すると、バウショックが形成される。 ケフェウス座δ星は、ケフェウス座OB6アソシエーションの一員と考えられており、ケフェウス座δ星の特有運動(英語版)は、周囲の恒星に対して13.5km/sとなっている。伴星のHD 213307は、連星系としての合成のスペクトル型がB7-8 III-Vと比較的高温で、ケフェウス座δ星の恒星風によってもたらされた物質を加熱し、結果としてHD 213307の星周領域からは赤外線が放射されている。
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