複数の言語と条約の解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/08 06:45 UTC 版)
「条約の解釈」の記事における「複数の言語と条約の解釈」の解説
条約は複数の言語で作成され、そのすべてがひとしく正文とされることが多い。例えば条約法条約は英語、スペイン語、中国語、フランス語、ロシア語で正文が作成されている。このように複数の言語で条約の正文が作成された場合、それぞれの正文で用いられる用語は同一の意味を持つものと推定される(条約法条約33条3項)が、実際には多少の食い違いが生じる。そのような場合にはすべての正文について最大の調和が図られるような意味を採用すべきとされ(条約法条約33条4項)、最終的には解釈権者の解釈に委ねられることになる。正文ではない言語による訳文は国際的な権威を持たないため、訳文による条約解釈は国際的には通じない。
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