表面きず
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 03:48 UTC 版)
浸透探傷試験で検出できるきずは、試験体表面に開口しているものであり、試験体内部に存在する傷は検出できない。しかし表面きずは内部に存在するきずよりも有害性が高く、破壊に直結しやすいため、検出の必要性が高いものといえる。 表面きずの中で最も有害なものが割れであり、多くの場合は線状(直線とは限らない)に発生する。割れはその成長方向と直交する方向に引っ張り応力が加わることで、割れ先端で応力集中が起こり、割れが進展して破壊に至る。浸透探傷試験はこの割れを検出する能力が他の非破壊検査に比べて優れており、割れを検出することが試験の第一目的であるとされている。一般に割れは表面に近いほど、また深さが深いほど有害性が増し、きずの検出力も高い。開口部が広く浅いきずは逆に有害性は低くなるが、浸透液が滞留しにくいため検出も難しくなる。
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