虚辞の ne
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 02:26 UTC 版)
フランス語の ne は本来否定を示す語であるが、意味的に否定ではない文に現れることがあり、これを虚辞の ne という。ne はなくてもよく、意味は変わらない。これは論理的な否定ではなく、否定的な思いを表現するためと説明される。接続詞 que のあとに用いることが多い。なお通常のフランス語の否定文では ne と共に pas などの否定語を用いるが、虚辞の ne は単独で用いる。 比較で「そんな程度ではない」という気持ちを示す。Il est plus rigide que vous (ne) pensez. 「彼はあなたが思うよりも頑固だ」 接続法で「もしかしたら」という気持ちを示す。J'ai peur qu'elle (ne) pleure. 「彼女が泣かないか心配だ」 日本語の、「ではないかと思う」(基本的には「だろうと思う」と同じ意味だが、積極的でないことを示す)という言い方もこれに似ている。
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