著作等の業績と評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/19 05:16 UTC 版)
「マクシム・グレク」の記事における「著作等の業績と評価」の解説
聖マクシム・グレクには膨大な著作・翻訳がある。 翻訳されたものとして、聖詠経・使徒経・三歌経(三歌斎経・五旬経)といった祈祷書、聖金口イオアン・聖大ワシリイ・神学者グリゴリイなどの聖師父の著作、シメオン・メタフラストの聖人伝、聖詠経・使徒経の註解などが挙げられる。 至聖三者論(三位一体論)・藉身(受肉)論を巡る異端への反駁のほか、生神女マリヤを巡る異端の見解への論駁など、異端反駁の著作も数多く遺されている。これらの著作は、16世紀のロシアがかなり思想的に混乱していた事を示しているとされる。 ロシア正教会における、所有派と非所有派の論争においては、聖ニル・ソルスキーとともに非所有派の側に立った。 「ロシア正教会の歴史#所有派と非所有派の対立」も参照 初期キリスト教時代と同様、当時のロシアに流行していた異端側の書物は正統側に破棄されて残っていない。当時どのような異端が流行していたかを研究するにあたっては、正統側の論駁を元に推測するしか手段がない。そうした中で、マクシム・グレクの著作は異端への論駁を豊富に含んでいるものであり、マクシム・グレクはロシアのキリスト教史においてエイレナイオスに匹敵すると評される事がある。
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