ちゃせん‐とおし〔‐とほし〕【茶×筅通し】
茶筅通し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 18:38 UTC 版)
点前で茶を点てる前後に、茶碗に湯または水を張って穂先を振ったり、茶筅を茶碗と目前の間で上げ下げしたりする所作を茶筅通しと呼ぶ。茶を点てる前は必ず湯を用い、茶碗を温めると同時に穂先を湯に馴染ませ柔らかくして折れにくくする効果がある。一方、茶を点てた後は水または湯を用い、茶碗と茶筅を同時にすすぐことになる。そこで、点てる前を「茶筅湯じ」、点てた後を「茶筅濯ぎ」と呼んで区別することもある。事前に水屋で確認済みの茶筅に対して茶筅通しを行うのは、穂先を客の立ち合いの下で改めて、折れや汚れのないことを再度確かめる意味がある。茶筅を茶碗の縁に置いて持ち替えながら上下を繰り返し、茶筅の全周を数回に分けて検分する。茶筅を持ち替える度に、柄を茶碗の縁へあずけるように当てて軽く音を立てる習いになっており、真言密教の灑水(しゃすい)の礼に由来した浄めの意味があるとされる。
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