花メリステム(花序メリステム)の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 07:18 UTC 版)
「ABCモデル」の記事における「花メリステム(花序メリステム)の形成」の解説
メリステムは、あらゆるタイプの細胞組織を生み出すことのできる未分化な幹細胞を含む組織、あるいは組織群として定義できる。その維持と確立は栄養成長メリステムにおいても、花序メリステムにおいても遺伝的な細胞運命決定のメカニズムによって制御されている。このことはつまりある遺伝子群が直接幹細胞の性質の維持を制御したり(WUSCHEL遺伝子)、あるいは他の遺伝子群が幹細胞の性質を阻害するために負のフィードバック制御を通してはたらいていたりしている(CLAVATA遺伝子)ということである。この両者のメカニズムによりフィードバックループが形成され、システムに堅牢性を与えている。WUSHEL遺伝子とともにSHOOTMERISTEMLESS (STM) 遺伝子もメリステム領域の分化を抑制している。この遺伝子は幹細胞の分化を抑制すると同時に娘細胞における細胞分裂を許す。その娘細胞における分化の抑制が解除されれば、そこから明瞭な器官が形成されることになる。
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