臨界相対湿度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 02:44 UTC 版)
尿素やクエン酸などの水溶性物質では低湿度では全く吸湿が起こらず、ある相対湿度以上で急激に吸湿量が増大する場合がある。このような変化の起こる相対湿度を臨界相対湿度 (critical relative humidity、CRH) と呼ぶ。臨界相対湿度は飽和水溶液の蒸気圧が空気中の蒸気圧に等しい点である。したがって、臨界相対湿度以上の相対湿度では固体が完全に溶解され、さらに希釈されてその溶液の蒸気圧が空気中の蒸気圧に等しくなるまで吸湿が進行する。一般に臨界相対湿度の高いものは吸湿しにくく、低いものは吸湿しやすい。 混合物の臨界相対湿度は各成分の臨界相対湿度より低く、混合物ABの臨界相対湿度 CRHABは、各成分A、Bそれぞれの臨界相対湿度 CRHA、CRHB の積に近似することができる。 CRHAB = CRHA × CRHB これはエルダーの仮説 (Elder's hypothesis) と言われ、この場合、A、B両成分の飽和水溶液の蒸気圧が臨界相対湿度に対応する。
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