絞め殺しの木とは? わかりやすく解説

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絞め殺しの木

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/05/24 06:14 UTC 版)

樹に絡みつく「絞め殺しの木」。メルボルン王立植物園(Royal Botanic Gardens, Melbourne

絞め殺しの木(Strangler Fig)とは、熱帯に分布するイチジク属や一部のつる植物などの俗称である。絞め殺し植物絞め殺しのイチジクなどとも呼ばれる。他の植物などの基質に巻きついて絞め殺すように(あるいは実際に殺して)成長するためにこの名前が付いている。代表例として以下の植物がある。

イチジク属
その他

これらの木は宿主植物を絞め殺すという共通の特徴を備えており、イチジク属のものを中心に多くの熱帯雨林に見られる[1]。この特性は、太陽光を巡る競争が苛烈な暗い森林の環境に適応した結果、獲得されたものである。絞め殺しの木は着生植物として成長を始める。多くの場合種子によって散布され、宿主となる植物の樹上の幹の表皮の割れ目などに落ちて発芽する。種子が発芽すると、その苗は地面へと(気根)を伸ばして地表に達すると幹として太くなり、さらに多くの根が宿主の表面を覆うようになる。その一方、枝は上方へと成長して宿主の樹冠を超え、日光を得る[2][3]

「絞め殺し」の結果として宿主側の植物が枯死した場合には、絞め殺しの木の中心部分(宿主植物があった部分)が円筒形の空間となり、しばしば空いたまま残る("columnar tree")。

写真

注釈・参考文献

  1. ^ Zhekun, Zhou & Michael G. Gilbert (2003). “Moraceae”. Flora of China 5: 21-73.  PDF
  2. ^ Serventy, V (1984). Australian Native Plants. Reed Books. pp. 176 pp. ISBN 0730100200. 
  3. ^ Light in the rainforest 1992 Tropical topics. Vol 1 No. 5 PDF



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