紗久楽さわ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 06:52 UTC 版)
紗久楽 さわ(さくら さわ、生年不明)は、日本の漫画家。大阪府出身[1]。京都造形芸術大学舞台芸術学科卒業[2]。
平成生まれ[3]。2004年の大河ドラマ「新選組!」を契機に江戸時代に関心を持ち、歌舞伎鑑賞を始める[4]。杉浦日向子の漫画「合葬」に出会い、杉浦の作品に触れるうち、江戸を題材にした漫画を描くようになる[5]。
2008年から江戸時代の浮世絵師たちを描いた「猫舌ごころも恋のうち」を自身のウェブサイトに公開[5]、2009年に書籍化されると[1]、繊細で色気あふれる絵柄は人気を博し[1]、幕末の歌舞伎を題材にした漫画『かぶき伊佐』で連載デビューする[3]。代表作『百と卍』はボーイズラブ作品としては初めて[6]、2019年の第22回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優勝賞に選出される[2][7]。
作品
漫画
- 当世浮世絵類考猫舌ごころも恋のうち(ふゅーじょんぷろだくと〈POE BACKS〉)
- あだうち 江戸猫文庫(少年画報社〈ねこぱんちコミックス ねこの奇本〉)
- 収録内容
- あだうち
- にゃんだかとってもいい日和
- とらとらとら
- しばふね
- かがやくひのみや
- ふるさと戀し
- きんととととと
- にゃんだかとっても江戸日和
- 収録内容
- かぶき伊佐(エンターブレイン〈コミックビーム〉)
- まんまこと(原作者:畠中恵、秋田書店〈プリンセスコミックスデラックス〉)
- きみめぐり(原作者:畠中恵、新潮社〈BUNCH COMICS〉)※アンソロジー『しゃばけ漫画 仁吉の巻』収録
- 百と卍(祥伝社〈on BLUE comics〉)
- 子だぬきの拾いもの(エンターブレイン〈コミックビーム〉)※アンソロジー『Awesome Fellows! Perfect』収録
- 歌舞伎名優伝(編:河出書房新社編集部、河出書房新社)※歌舞伎ガイド本『乙女のための歌舞伎手帖』収録
- 純真、久しからず(シュークリーム〈from RED〉)
表紙・イラストデザイン
- 葉桜と魔笛(著:太宰治、立東舎〈乙女の本棚〉、2016年12月)
- 全訳 男色大鑑〈武士編〉(編:染谷智幸・畑中千晶、文学通信、2018年)
- 全訳 男色大鑑〈歌舞伎若衆編〉(編:染谷智幸・畑中千晶、文学通信、2019年)
- 婆沙羅/室町少年倶楽部 山田風太郎傑作選 室町篇(著:山田風太郎、河出書房新社〈河出文庫〉、2020年)
- 化け者心中(著:蝉谷めぐ実、KADOKAWA、2020年10月)
- これからの古典の伝え方 西鶴「男色大鑑」から考える(著:畑中千晶、文学通信、2021年)
- 夜と月の呪祓師 異聞深川七不思議(著:水川清子、猿江商會、2023年)
- 化け者手本(著:蝉谷めぐ実、KADOKAWA、2023年7月)
- 紫式部と清少納言の事件簿(著:汀こるもの、星海社〈星海社FICTIONS〉、2024年)
脚注
- ^ a b c “紗久楽さわ | 著者プロフィール”. www.shinchosha.co.jp. 新潮社. 2023年1月29日閲覧。
- ^ a b “紗久楽さわ先生トークイベントが開催されました! | マンガコース”. KUA BLOG. 京都芸術大学. 2023年1月29日閲覧。
- ^ a b “第18回 2014年 マンガ部門 審査委員会推薦作品 かぶき伊左”. 文化庁メディア芸術祭 歴代受賞作品. 2023年7月17日閲覧。WARP(インターネット資料収集保存事業)
- ^ “マンガ家・紗久楽さわが語る、シネマ歌舞伎「め組の喧嘩」”. ステージナタリー (2017年11月17日). 2023年7月17日閲覧。
- ^ a b “「まんまこと」シリーズは「百と卍」につながる、漫画家としての原点”. 本の話. 株式会社文藝春秋 (2020年6月12日). 2023年7月17日閲覧。
- ^ “紗久楽さわ×蝉谷めぐ実 メイキング・オブ『化け者心中』 めくるめく江戸歌舞伎の世界〈前編〉”. カドブン. KADOKAWA (2021年2月25日). 2023年7月17日閲覧。
- ^ “第22回 マンガ部門 優秀賞 百と卍”. 文化庁メディア芸術祭. 2023年7月17日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 紗久楽さわの本棚 - ブクログ 本人による装画と帯担当・書籍一覧
- 紗久楽さわのページへのリンク