紅色光合成細菌の光合成反応中心における電子移動反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 10:11 UTC 版)
「ユビキノン」の記事における「紅色光合成細菌の光合成反応中心における電子移動反応」の解説
ユビキノンは蛋白質内部に配位され、タンパク質内部における電子伝達にも機能している。もっとも有名な例としては紅色光合成細菌の光合成反応中心蛋白質における電子移動経路の一端として2つのユビキノンQAとQB間のプロトン移動とカップリングした電子移動反応QA→QBがあげられる。この反応は、植物の酸素発生を行う蛋白質光化学系II (photosystem II あるいはPSII)のプラストキノンQA→QBとの反応と実質的に同じであるため、近年の光化学系IIのX線構造解析結果によりその立体構造が次第に明らかにされつつあることと相まって、植物をはじめとする光合成系の酸素発生機構を解明する上で重要な反応である。 他の興味深い例として、呼吸鎖複合体III内のプロトンキノンサイクル機構(スカラー反応)に関与していることがあげられる。キノンサイクル機構には1電子還元を受けた中間型が重要な役割を果たしており、可動性リスケ鉄硫黄タンパク質と共同的な興味深いシステムが提案されている。
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