穿孔性眼外傷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/05 01:49 UTC 版)
角膜もしくは強膜に刺創、切創を生じ、眼内組織が部分的に流出もしくは脱出した状態を穿孔性眼外傷(英:perforating ocular injuries、独:perforierende Verletzungen)という。これにより眼内組織間に位置異常が起こり、二次的な障害が発生することが多いため、受傷後早期に穿孔創を閉じ眼内組織の位置異常を軽減、修復する必要がある。まず微温滅菌生理食塩水で眼球を圧迫しないように創部を洗浄し、手術用顕微鏡下で創部に付着する異物や滲出物を除去する。脱出虹彩は整復もしくは切除し、角膜創を10-0ナイロン糸で縫合する。強膜創が眼球壁後方にわたる場合は結膜を切開して強膜を広く露出し、7-0〜8-0ナイロン糸で縫合する。眼球後半部にわたる穿孔創が存在する場合は硝子体出血が見られることが多く、増殖性硝子体網膜症を続発しやすいため、早期の硝子体手術が望ましい。眼球内に異物が存在する場合には摘出する。創縫合が遅れた場合、不適切に施された場合には交感性眼炎を発症することもある。
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