白澤とクタベ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 00:13 UTC 版)
また、クタベこそ白澤と同一のものであると水木しげるが論じており、クタベは「人面の牛で、腹部の両横にも眼があった」とと誤認(混同)していたものの、たしかに摺物のクタベには背に二つの目が描かれるのであり、白澤の図像の影響がうかがえる。水木しげるは、他にも医の神である黄帝が博識の瑞獣と、富山の売薬の生業の者が「件」と遭遇したことにも共通点を見出しているのだが、細木ひとみはこの点については否定的で、「漢方薬の守護神」たる白澤と富山の薬売りを(いささか強引に)結びつけて、同一視してしまった、との見解を示している。さらには、立山の現地でクタベ伝説が発祥したふしはなく、逆に、富山以外の地域で「立山の薬種/妙薬」的な風評にあやかり「クタベ」という疫病予言獣に結び付けたのではないだろうかとしている。
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