病跡学
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病跡学(びょうせきがく、英: pathography、独: Pathographie)とは、歴史的に傑出した人物の生涯を精神医学及び心理学的観点から研究分析し、その活動における疾病の意義を明らかにしようとする学問である。pathographyの原義は疾病記録である(graphyは、記録、書記法の意)。パトグラフィーともいう[1]。
たとえば、著名な画家のゴッホは、奇行や画風から精神が病んでいたようにもいわれている。これに対して、医師の安田宏一は、ゴッホはメニエール病だったのではないか、との説を提出した。メニエール病の発作は患者にとって時に耐え難いものであり「耳を引きちぎりたい」とまで思うのも無理はなく、また、特に有名な「星月夜」は星や雲が波頭のように渦巻いているのは内耳障害特有の眼球が揺れるめまいの時に見えた様子を描いたものではないか、同時期の他の絵で垂直な線はまっすぐ引かれているのに横の線は波打っているのは、これも内耳障害で、身体の上下動の補正ができなくなるジャンブリング現象によるもの、と分析している[2]。
脚注
- ^ “デジタル大辞泉 パトグラフィーとは”. コトバンク. 2018年1月4日閲覧。
- ^ 坂田栄治著「めまいは恐い」講談社 ISBN 4062571617
関連項目
外部リンク
- 日本病跡学会 2012年9月28日閲覧。
病跡学
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精神的に傑出した人物や天才の創造過程を精神医学・心理学的に研究し、数人のケースについてはそれぞれ学会で発表し、更に論文としている。臨床精神医学的観点から、境界性人格障害などについて病跡学の分野における総説をまとめ、発表した。
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