留置場としての機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/20 03:11 UTC 版)
江戸の町において、被疑者の取り調べは、最初は町奉行所の定町廻りや臨時廻りといった、三廻の同心によって行われた。呼び出した場合はその者の住む町の自身番で、不審者として拘束した場合は最寄りの自身番へ連行し、そこで一応の取り調べをし、町内預けにする・放免する・牢屋送りにするといった対処を決める。本格的な取り調べが必要と判断された時に、被疑者を送致する施設が、大番屋である。大番屋を使用するのは、被疑者の関わり合いのある者や参考人を呼んだりするには自身番屋では狭いためという事情もあった。大番屋へは、同心付きの小者が縄をとり、被疑者が住む町の町役人を付き添わせて連行した。 大番屋で取り調べて、罪科に間違いないとなれば牢屋敷送りとなるが、そのためには「入牢証文」という牢屋敷に収監するための書類を発行する必要がある。この書類の発行には時間がかかるため、それまで被疑者は大番屋に拘留される。証文が作成されてから被疑者は、町役人付き添いで小者に縄をとられて、大番屋から牢屋敷に送り込まれた。
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