由来と構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/20 04:57 UTC 版)
X染色体とY染色体は、1対の常染色体が分化して生じ、特定の生物グループごとに独立に成立したと考えられている。例えば、哺乳類の中でもカモノハシなどの単孔類は他の哺乳類よりも鳥類の性染色体と配列類似性が高く、単孔類とそれ以外の哺乳類(獣亜綱)の性染色体は別の起原を持つ。また、メダカ・ヒロハノマンテマのX染色体およびY染色体も、それぞれの属が成立した後に、属内の種分化によって成立したと考えられている。 X染色体は、雌においてはホモ型となり相同染色体の間での組換えを起こすことができるため、突然変異などの影響を比較的に受けにくく、遺伝情報を維持しやすい。X染色体の遺伝情報量が維持されてきたという仮説は、1967年に大野乾によって提唱されている(大野の法則)。 X染色体とY染色体は、進化の過程で相同性を失うように変化してきたが、相同性が残っている領域もある。常染色体のようにX染色体とY染色体の間で相同乗り換えが起きるため、その領域は擬似常染色体領域(PAR, pseudoautosomal region)と呼ばれている。
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