安養院 (鎌倉市)とは? わかりやすく解説

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安養院 (鎌倉市)

(田代寺 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/24 07:37 UTC 版)

安養院

本堂
所在地 神奈川県鎌倉市大町3-1-22
位置 北緯35度18分51秒 東経139度33分19秒 / 北緯35.31417度 東経139.55528度 / 35.31417; 139.55528座標: 北緯35度18分51秒 東経139度33分19秒 / 北緯35.31417度 東経139.55528度 / 35.31417; 139.55528
山号 祇園山[1]
院号 安養院
宗派 浄土宗[1]
本尊 阿弥陀如来
創建年 1225年嘉禄元年)[2]
開山 願行[1]
正式名 祇園山 安養院 長楽寺
札所等 坂東三十三観音第3番
鎌倉三十三観音霊場第3番
鎌倉二十四地蔵霊場第24番
文化財 安養院宝篋印塔(重要文化財)
法人番号 9021005001832
安養院
安養院 (神奈川県)
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五月のツツジと安養院
宝篋印塔(重要文化財)

安養院(あんよういん)は、神奈川県鎌倉市大町にある浄土宗の寺院。山号は祇園山。寺号は長楽寺。本尊は阿弥陀如来千手観世音菩薩(田代観音)を安置し、坂東三十三観音鎌倉三十三観音霊場第3番札所である。

歴史

この寺の歴史には、長楽寺・善導寺・田代寺という3つの前身寺院が関係している。この地は、元は浄土宗の僧・尊観が開いた浄土宗の善導寺であった[3]。長楽寺は、1225年嘉禄元年)北条政子が夫である源頼朝菩提を弔うため長谷笹目ヶ谷(はせささめがやつ、鎌倉文学館付近)に願行を開山として創建した寺と伝えられる。山号を祇園山と号し、律宗の寺院であった。長楽寺は1333年元弘元年)兵火により焼失し、この地にあった善導寺に統合され安養院長楽寺と号した。なお、安養院は政子の法号から取られたものである。一方、田代寺は1192年建久3年)田代信綱が尊乗を開山として比企ヶ谷(ひきがやつ)に建立したのに始まると伝えられ、江戸時代になって安養院に統合された。千手観音は田代寺にあったもので、田代観音とも称されている。

境内

  • 山門
  • 地蔵堂 - 日限(ひぎり)地蔵が安置されている。
  • 庫裡
  • 本堂(観音堂) - 寺の本尊の阿弥陀如来坐像(室町時代)の背後に札所本尊の千手観音立像を安置する[4]
  • 十三重石塔
  • 石仏群
  • 伝・北条政子の墓
  • 尊観上人御手植えの槇 - 鎌倉市指定天然記念物

文化財

重要文化財

  • 安養院宝篋印塔 (相輪を除く)- 指定年月日:1954年(昭和29年)3月20日[5]
鎌倉時代後期(1308年)の建立の石造宝篋印塔。「□(徳)治三秊戊申七月日」の刻銘がある。

鎌倉市指定文化財

彫刻
  • 木造 願行房円満上人坐像 1躯 - 指定年月日:1991年(平成3年)10月11日[6]
天然記念物
  • マキ 1株 - 指定年月日:1973年(昭48年)4月11日[7]

所在地

  • 神奈川県鎌倉市大町3-1-22

交通

  • 鎌倉駅(東口)③のりばより京急バス 鎌31緑ヶ丘入口行き に乗車し、大町四ツ角下車徒歩2分

前後の札所

坂東三十三観音
2 岩殿寺 (逗子市) -- 3 安養院 -- 4 長谷寺 (鎌倉市)
鎌倉三十三箇所
2 宝戒寺 -- 3 安養院 -- 4 長谷寺 (鎌倉市)
  • 枯木に花咲くちかい田代寺 世をのぶ綱の跡ぞ久しき[8]

脚注

  1. ^ a b c 新編鎌倉志 1915, p. 131.
  2. ^ 新編相模国風土記稿 大町村 安養院.
  3. ^ 安養院”. 鎌倉観光公式ガイド / 公益社団法人鎌倉市観光協会. 2022年6月16日閲覧。
  4. ^ 仏像の年代については(鎌倉仏像めぐり 2010, p. 46)による。
  5. ^ 安養院宝篋印塔 / 国宝・重要文化財(建造物)”. 重要文化財等データベース / 文化庁. 2022年6月16日閲覧。
  6. ^ 彫刻 / 鎌倉市指定文化財一覧表” (PDF). 鎌倉市役所教育文化財部文化財課. p. 17. 2022年6月16日閲覧。
  7. ^ 天然記念物 / 鎌倉市指定文化財一覧表” (PDF). 鎌倉市役所教育文化財部文化財課. p. 47. 2022年6月16日閲覧。
  8. ^ 中尾堯 編『古寺巡礼辞典』東京堂出版、1973年8月10日、73,278頁。ISBN 978-4490105315 

参考文献

  • 『鎌倉仏像めぐり: 古都の名刹を訪ね、名仏に出逢う・感じる!』学研パブリッシング、2010年。 ISBN 9784056059496 
  • 文化財建造物保存技術協会編 編『重要文化財安養院宝篋印塔保存修理工事報告書』安養院、鎌倉、1980年。 NCID BN03742784 
  • 河井恒久 等編 編「巻之七 安養院」『新編鎌倉志』 第5冊、大日本地誌大系刊行会〈大日本地誌大系〉、1915年、131頁。NDLJP:952770/80 
  • 「山之内庄大町村安養院」『大日本地誌大系』 第39巻新編相模国風土記稿4巻之87村里部鎌倉郡巻之19、雄山閣、1932年8月、297-299頁。NDLJP:1179229/154 

関連項目

外部リンク




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