生物学的背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 08:32 UTC 版)
碁石の材料になるのはチョウセンハマグリである。とくに日向市のお倉ケ浜および伊勢ケ浜一帯に産するものは殻の一部が通常よりも厚く育っており、この点が碁石の材料として最適である。一種の奇形的発育であるが、その原因については東京帝国大学助手などを歴任した滝康も解明できなかった。日向のハマグリをよそに移植してもこのように奇形的には発育しない。 日向にはスワブテハマグリという言葉がある。「スワブテ」とは「唇が厚い」という意味の方言で、現地ではチョウセンハマグリの地方名・別名としてつかわれる。スワブテハマグリの殻の外縁部から碁石を切り出す(一枚の殻から最大2個)。「スワ」は縁の部分、「ブテ」は太いという文献もある。 碁石の材料となるのは死後数十年から数百年経過した半化石である。生きた貝を使用すると、碁石の品質に問題が出るので死後2-3年特殊な保存法で貯蔵したのち使用する。
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