現在のフスタート(オールド・カイロ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 14:58 UTC 版)
「フスタート」の記事における「現在のフスタート(オールド・カイロ)」の解説
今日のフスタートは、アル・アスカル、アル・カターイとともに、カイロの旧市街の一角をなす。とはいえ、当時の建築物で現存しているものは少なく、荒れるままに放置されると同時に、一部ではゴミ捨て場と化している。 これらの3つの地区で現存する建築物で最も古い建築物は、9世紀に建設されたイブン・トゥールーン・モスクである。イブン・トゥールーン・モスクは、アル・カターイを都に置いたトゥールーン朝のアフマド・イブン・トゥールーンによって建設したモスクである。アムル・イブン・アル=アース・モスクは、アフリカ最古のモスクであり、現在も使用されているモスクではあるが、シャーワルの放火によって、建築物の歴史を一度中断しており、現在のモスクは放火後に再建されたものである。それ以外の建築物は見ることが出来ない。 更なる考古学上の発見がフスタートでは行われると考えられており、発掘作業は現在も続いている。数百年の間に積み上げられてきたゴミの山の下には、放火前のフスタートの姿がそのまま保存されていると考えられている。何回かの考古学調査によって、道路がまだ鮮明に残っていることが明らかになっており、いくつかの建物が部分的ではあるが再建作業が実施された。今日のフスタートはスラム街に近接しているため、フスタート考古遺跡に近づくことは難しくまた危険であるが、発掘された考古物はカイロにあるイスラーム美術博物館で展示されている。
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