牟田部遊水地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 16:41 UTC 版)
周囲堤・越流堤 堤内の農地 牟田辺遊水地(むたべゆうすいち)は多久市南多久町の牛津川中流に設けられた遊水地。面積53.4ha、洪水調節容量90万m3(毎秒100m3)。 民有の農地に地役権を設定する方式が採られており、普段は農地として利用されるが、増水時は遊水地として国が利用する権利が設定されている。 1990年の水害を受けた事業で、2002年(平成14年)6月に完成した。2009年(平成21年)7月の大雨では妙見橋で史上2番目に高い水位5.62mを記録したが、遊水地稼働の効果などにより、上流から中流に当たる多久市内では家屋の浸水被害が0戸に抑えられた。 しかし2009年出水時、貯水量は満水の3分の1に過ぎない32万m3に留まった一方で、下流の小城市牛津町では計画高水位を超えており、特に水位が堤防天端付近に達した地点では水防団による土嚢積みで辛うじて越水を免れた。そのため川への排水が制限され、内水氾濫が発生した。また2012年(平成24年)7月にも同様に、遊水地が稼働したものの下流で内水氾濫が発生した。原因は稼働の基準が100年に1度程度の高水位に設定されていたためとされ、2013年に越流堤を固定堰から可動堰に改修し30年に1度程度の高水位から稼働できるようになった。
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