漢家故事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/29 04:31 UTC 版)
漢家故事は漢の皇室に関する私的な部分に関する故事である。これは歴代皇帝によって継承されるとともに、皇帝に近侍する官吏の行動をも規制した。主なものでは、「公主は列侯にめあわせること」「中官が禁中を統領すること」「丞相が(任命の)拝礼をした日に列侯に封ずること」「(皇帝は)母氏を崇ぶ」などがある。また、霊帝が南宮に赴いて故事を閲録したとする記録が残されており、尚書が漢家故事を記録して自己の管轄下である南宮に保管していたとみられている。このため、後に漢室故事と尚書故事の区別が曖昧となっていった。本来の性格では漢家故事である筈の「(皇帝の)乳母に爵邑の制はない」という故事が尚書故事として伝えられているのはその典型であるとみられている。
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