渡辺新手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/29 10:00 UTC 版)
第21期竜王戦七番勝負で、カド番に追い詰められた渡辺明竜王が第6局と第7局でこの戦法を連採し、逆転防衛の原動力となったことで、本戦法は再び注目を浴びることとなった。 第6局では基本形から▲7九角△7三角▲4六角△6四銀▲7五歩△8四飛▲7四歩△同飛▲5六歩と進み、そこで△5五歩が既存の定跡だったが、歩を打たずにじっと△3一玉が新手で、▲6五歩には△同銀▲7三角成△同桂▲6六歩△5一金▲6五歩△同桂▲7六銀△5七歩が一例である。 先手の羽生善治名人は▲6五歩からの仕掛けを見送り2筋から仕掛けたが、△6二角から逆襲し70手で後手の渡辺が勝利した。 第7局では基本形から羽生が▲2五歩と手を替え、そこで△5四銀が既存の定跡だったが、2筋の歩を切らせない△3三銀が新手で、この手は元々、当時奨励会員だった阿部健治郎が考案した手だった。 その後▲6五歩△7三角▲6六銀△8四角▲7九角△3一玉▲4六角△9二飛▲7五歩と進み乱戦となったが、140手で渡辺が辛勝した。 △持ち駒 歩二 ▲持ち駒 歩渡辺新手3一玉 △持ち駒 歩 ▲持ち駒 歩渡辺新手3三銀
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