浸透圧による変形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 14:48 UTC 版)
赤血球は外部からの力が掛からずとも、様々な要因で変形することがある。赤血球膜には水分を効率的に輸送する輸送タンパク質アクアポリンがあり、浸透圧の低い、例えば真水に赤血球を入れると赤血球は水を吸収して膨らみ、赤血球膜が膨張の圧力に耐えられなくなると終いには破裂する(溶血)。逆に濃い塩水中などでは赤血球は水分を失う。人の生理食塩水(等張液)は0.9%だが、正常な赤血球は食塩水では濃度0.5%が溶血するかしないかのギリギリの濃度である。0.48-0.5%で溶血し始め、0.4-0.42%で50%が溶血し、0.33-0.35%ですべて溶血する。遺伝性球状赤血球症などのように赤血球膜に異常があり脆弱であると、膨張に耐える力が弱いためにより容易に溶血する。
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