水素型原子モデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 15:40 UTC 版)
「ルンゲ=レンツベクトル」の記事における「水素型原子モデル」の解説
量子力学においては、対称性は保存量と結び付き、エネルギー準位の縮退を導く。水素型原子モデルのエネルギー固有状態は主量子数 n、方位量子数 l、磁気量子数 m で指定されるが、エネルギー準位は主量子数だけで定まり、n2 重に縮退している。空間的に球対称な水素型原子モデルでは、SO(3)で表される回転対称性により、角運動量が保存量となる。但し、回転対称性だけでは −l, −l + 1, …, 0, …, l − 1, l の値をとる磁気量子数による (2l + 1) 重の縮退しか説明できない。このことは、さらに別の対称性の存在を示唆する。この対称性こそが、束縛状態で角運動量とルンゲ=レンツベクトルがなすSO(4)の対称性である。
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