母制論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 06:38 UTC 版)
吉本によれば、〈母系〉制の社会とは家族の〈対なる幻想〉が部落の〈共同幻想〉と同致している社会を意味するというのが唯一の確定的な定義である。家族の〈対なる幻想〉のうち〈空間〉的な拡大に耐えられるのは兄弟と姉妹との関係だけである。兄と妹、姉と弟の関係だけは〈空間〉的にどれだけ隔たってもほとんど無傷で〈対なる幻想〉としての本質を保つことができる。『古事記』のなかにでてくるアマテラスとスサノオの挿話は、典型的にこれを象徴しているようにおもえる。
※この「母制論」の解説は、「共同幻想論」の解説の一部です。
「母制論」を含む「共同幻想論」の記事については、「共同幻想論」の概要を参照ください。
- 母制論のページへのリンク