欧州委員会との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 16:22 UTC 版)
「欧州理事会議長」の記事における「欧州委員会との関係」の解説
「欧州委員会委員長」も参照 欧州理事会議長は加盟国の首相など国内での役職を持つことが禁じられているが、ヨーロッパ規模での役職との兼務についてはこのような制限が存在しない。たとえば欧州理事会議長は欧州議会議員や欧州委員会委員長などと兼職することができる。つまり欧州理事会は同一人物を欧州理事会議長と欧州委員会委員長に任命することができ、欧州連合全体における大統領的な役職を創設することになるのである。 2つの役職が兼職されていない場合は、両頭体制となりコアビタシオンが発生したり、両者の間での内部抗争が起こる可能性がある。大統領(欧州理事会議長)と首相(欧州委員会委員長)がいるフランスの半大統領制と比べると、欧州理事会議長は欧州委員会委員長を直接的に任免したり、欧州議会を解散したりするような法的権限を有していない。つまり欧州理事会議長には権威はあるが権限がなく、他方で欧州委員会委員長には権限はあるが欧州理事会議長のような権威はないのである。直接選挙が行われるなどして欧州理事会議長の民主的負託が強化されれば、このような欧州委員会委員長との関係についての問題が大きくなりかねない。
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