標準的ワイル計量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 09:31 UTC 版)
ワイル計量に分類される解は次の一般式を持つ。 d s 2 = − e 2 ψ ( ρ , z ) d t 2 + e 2 γ ( ρ , z ) − 2 ψ ( ρ , z ) ( d ρ 2 + d z 2 ) + e − 2 ψ ( ρ , z ) ρ 2 d ϕ 2 {\displaystyle \mathrm {d} s^{2}=-e^{2\psi (\rho ,z)}\mathrm {d} t^{2}+e^{2\gamma (\rho ,z)-2\psi (\rho ,z)}(\mathrm {d} \rho ^{2}+\mathrm {d} z^{2})+e^{-2\psi (\rho ,z)}\rho ^{2}\mathrm {d} \phi ^{2}} (1) ここで ψ(ρ, z) および γ(ρ, z) は「ワイルの正準座標」 {ρ, z} に依存する計量ポテンシャルである。 座標系 {t, ρ, z, φ} はワイル時空の対称性に最も適しており(二つのキリングベクトル場は ξt = ∂t および ξφ = ∂φ となる) しばしば円筒極座標系のように振る舞うが、{ρ, z} が事象の地平面の外側のみを被覆しているという意味でブラックホールの記述には「不完全」である。 したがって、ある特定のエネルギー・運動量テンソル Tab に対応する静的軸対称解を決定するには、式 (1) に表わされるワイル計量をアインシュタイン方程式に代入する必要がある(ただし c = G = 1 とする)。 R a b − 1 2 R g a b = 8 π T a b {\displaystyle R_{ab}-{\frac {1}{2}}Rg_{ab}=8\pi T_{ab}} (2) そして、二つの関数 ψ(ρ, z) および γ(ρ, z) の関数形をつきとめなければならない。
※この「標準的ワイル計量」の解説は、「ワイル計量」の解説の一部です。
「標準的ワイル計量」を含む「ワイル計量」の記事については、「ワイル計量」の概要を参照ください。
- 標準的ワイル計量のページへのリンク