杉田俊介による評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 20:16 UTC 版)
「虹色のトロツキー」の記事における「杉田俊介による評価」の解説
批評家の杉田俊介は、主人公・ウムボルトが「様々な失敗や挫折を味わうが、無垢な若々しさや、健康的な青年性を失わない」点について、鬱屈や煩悩を抱える『王道の狗』の主人公とは対照的だと指摘し、本作には安彦自身の「全共闘時代の夢や理想が託されているのだろうか」と評した。 これについて安彦は「あまり意識はしなかった」という。『王道の狗』が講談社の担当編集者との間で「事前にテーマや内容を整理して、かなり計画的に話し合った」結果であるのに対し、本作は自由な環境の中で手がけたもので、「行き当たりばったり」という自身の傾向が典型的に表れた作品だといい、「自分の過去を反映させたというよりもむしろ、この時代に生きている、という同時代感覚のほうが強い」と評している。
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