木喰仏と庶民
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 14:03 UTC 版)
木喰仏は後述の円空仏と同様に庶民の民間信仰に根ざした存在で、文化財としての価値が重視される今日と異なり、庶民のそばに寄り添った扱い方をされていた。宮崎県西都市の西都市歴史民俗資料館に伝来する自身像は顔面部分が削り取られており、庶民が病の際に像の一部を削り取って飲む信仰が行われていたという。また、愛媛県四国中央市の光明寺観音堂本尊の如意輪観音像は、安置される観音堂の円の下に穴を開けられた石が数多く置かれており、これは如意輪観音を耳の神として信仰することに根ざしているという。 また、新潟県長岡市前島の金比羅堂に安置される諸像は、子どもたちが遊び道具として持ちだしたため表面が摩耗している。さらに、兵庫県川辺市の天乳寺の自身像は墨が塗られており、子どもの悪戯の対象になっていたと考えられている。
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