月の光条
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/14 03:12 UTC 版)
月のクレーターの光条の成り立ちについては、古くから様々なことが考えられてきた。初期の仮説では、光条は海が蒸発して堆積した塩だとされた。その後、火山灰の堆積か塵の筋だと考えられるようになった。クレーターが隕石の衝突によって形成されると認められてからは、光条はその際の噴出物だとされた(ユージン・シューメーカーが1960年代に提唱)。 現在の知見では、比較的明るい光条が必ずしも新しいとは限らない、とされている。光条のアルベドは、クレーターの古さだけではなく酸化鉄(FeO)の含有率にも依存するからである。酸化鉄の含有率が少ないと、明るい物質ができる。つまり年代を決定するには物質の組成のことも考慮しなくてはならない。 月の表側にある多くのクレーター中で、目立つ光条を持つものとしてはアリスタルコス、コペルニクス、ケプラー、プロクルス、そしてティコが挙げられる。同様の光条はジョルダーノ・ブルーノやオーム (クレーター)(英語版)など、月の裏側にも存在する。光条は外惑星の衛星群や水星においても発見されている。
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