日の入りのお灯明行事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 04:12 UTC 版)
北前船の船乗りに伝承された船中儀礼で、航海安全などを祈るために焼火権現へ灯火を捧げる神事。「カシキ」と呼ばれる13歳から15、6歳の最年少の乗組員が担当し、日の入りの時刻になると船尾で炊きたての飯を焼火権現に供え、「オドーミョー(お灯明)、オキノ国タクシ権現様にたむけます」と唱えながら2尺程度の稲または麦の藁束で作った松明を時計回りに3回振り回してから海へ投げ入れ、火がすぐに消えれば雨が近く、煙がしばらく海面を這えば風が出ると占ったといい、しかもこの神事を行う船乗り達は隠岐の島への就航の経験がなく、従って「オキノ国タクシ権現様」がどこのどのような神かも知らなかったという。なお、上述広重や北斎の描いた浮世絵は北前船におけるお灯明行事の光景である。
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