方言 (プログラミング言語)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/16 09:05 UTC 版)
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2021年1月) |
プログラミング言語における方言(ほうげん)は、自然言語の方言と同様に、基本的な文法や機能を共通しながら細かい振る舞いに差違の見られる類縁言語の事をいう。ただし、外部ライブラリにより機能の拡張を行なう場合は、他の方言でも同様に拡張が可能なので方言とは言われない。多くの場合ライブラリは複数の方言に対応し、差違を吸収できるように作られている。また、Pascal、Modula、Modula-2、あるいはC言語とC++のように進化の過程で言語的な能力を変化させたものはたとえ類縁関係にあっても方言とは言われない。
方言とはある言語の中のバリエーションの一つのことである。どれだけマイナーな言語であろうとプログラミング言語全体が方言と呼ばれることはない。これは自然言語の方言と同じ考え方である。例えば日本語という言語の中に津軽弁や大阪弁があり、それらが方言である。これに当てはめると、Perl、Ruby、Pythonは方言ではなく言語であり、Rubyの実装であるJRubyやIronRuby特有の違いが方言となる。方言はある言語に多数の実装が存在し、それらに完全な互換性がないことで生まれる。一個人、一企業、一団体が独占しているようなものは、多数の実装が存在するわけではないため原則として方言は発生しない。プログラミング言語ではないが方言が多い例としてPOSIXコマンドがある。これらは多数の実装が存在しており、POSIXで標準化されている範囲内においてもそれぞれに微妙な違いがあるため方言がきついと言われている。
プログラミング言語においては、ソースコードの互換性が方言の性質を決定する。逆に同じソースコードを同じプラットフォームにおいて同じ意味で解釈しても、出力される実行コードは処理系ごとに異なっている事が普通である。なぜならコードはコンパイラ最適化などの段階を経るため、利用者にとって「同じである」と判断される動作さえ行えば、実際の内部構造は問わないからである。言語仕様によっては、これら最適化などの段階についても仕様のうちに内包して制御する。
最も頻繁に見られる方言の例は、統一仕様をもった言語に対して複数のコンパイラ、インタプリタが独自の拡張仕様を盛り込むケースである。BASICはこの種の典型で、一応は規格が存在するのだが、言語間での互換性はほとんどないに等しい状態となった。近年[いつ?]ではJavaScriptなどもブラウザ間の互換性が問題となっている。
Cは、かつては処理系毎にかなりの実装差が見られた。しかしANSI C規格が出現した事で非互換性の問題はほぼ解消し、方言と呼べるような違いは初期のK&RスタイルとANSIスタイル、GCC拡張機能の差違程度となっている。
「方言 (プログラミング言語)」の例文・使い方・用例・文例
- 地域方言で話す
- 彼はときどき鼻にかかった方言を話す。
- ワロン語はフランス語の一方言とみなされている。
- 大阪の方言
- 彼女は方言を使って話します。
- 方言を無くす。
- 彼女はこの地域の方言を喋ります。
- 次に宮城の方言について解説します
- 彼らは南部の方言で話していた。
- 大阪の方言は聞き取り難い。
- 言語学者はその方言のことをかなり良く知っている。
- 厳密に言えば、中国は何百万という方言から成り立っている。
- トムはジョンが方言を使うのでいつもからかう。
- それらの方言におけるこの語形の分布に注意が向けられなければならない。
- その言語学者はいくつかの中国語の方言を流暢に話す。
- これはスコットランドの方言で書かれた詩です。
- いわゆる「標準英語」とは世界中で話されている数多い方言のうちの1つにすぎない。
- スコットランド方言.
- 方言で書かれた詩.
- 方言_(プログラミング言語)のページへのリンク