文学形式としての祝勝歌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:44 UTC 版)
ピンダロスが代表する祝勝歌(epinikia)という文学ジャンルは、古代ギリシアにあって展開したが、その歴史は比較的に短い。競技等で優勝した者を、その場で称えて祝う伝統は古くから存在したと考えられるが、文学ジャンルとして、このような形式を生み出し完成させたのは、シモーニデース(紀元前556年 - 468年)であるとされる。 この頌歌の形式を広め最盛期を築いたのは、シモーニデースのほぼ同時代の人物で、一世代ほど後のバッキュリデース(紀元前467年頃最盛期)とピンダロス(紀元前518年以降 - 446年)である。この二人以降は、エウリーピデース(紀元前485年頃 - 406年)とカルリマコス(紀元前310年/305年頃 - 240年頃)の作品が知られるのみで、カルリマコスの作品はすでに、本来の「祝勝歌」の形式からは逸脱している。従って、古代ギリシアの文学ジャンルとしての祝勝歌は、2世紀半ほどの歴史しか持たない。
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