整数点および有理点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/02 07:30 UTC 版)
非特異な超楕円曲線は種数が2以上であるため、整数点についてのジーゲルの定理から整数点(一般に、任意の与えられた整数環上の点)は有限個しか存在しない。さらに、ベイカーの定理から整数点の大きさに対して上界を実際に求めることができる。 さらに、ファルティングスの定理より有理点(一般に、任意の与えられた代数体上の点)も有限個しか存在しない。しかし、有理点の個数に対して、具体的な上からの評価を求めることはできるが、有理点の大きさの上界が得られるわけではない。そのため、この定理を使って有理点をすべて求めることはできない。 Chabauty (1941a, 1941b)は超楕円曲線のヤコビ多様体の階数が小さいときに、有理点の個数の上界を求める方法を開発し、Coleman (1985)は実際にいくつかの場合に具体的な上界を得ている。さらに場合によってはその方法を使って有理点をすべて決定することができる。たとえば y 2 = x ( x − 1 ) ( x − 2 ) ( x − 5 ) ( x − 6 ) {\displaystyle y^{2}=x(x-1)(x-2)(x-5)(x-6)} の有理点は (x, y) = (0, 0), (1, 0), (2, 0), (5, 0), (6, 0), (3, ±6), (10, ±120) のみであることがGrant (1994)により示されている。
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