ヤコビ多様体とは? わかりやすく解説

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ヤコビ多様体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 03:03 UTC 版)

数学において、種数 g の非特異代数曲線 Cヤコビ多様体 (ヤコビたようたい、Jacobian variety) J(C) とは、次数が 0 の直線束モジュライ空間を言う。ヤコビ多様体は、Cピカール群の単位元の連結成分であり、従って、アーベル多様体である。

ヤコビ多様体の名称はヤコビの逆問題を研究したカール・グスタフ・ヤコビにちなむ[1]。最初に「ヤコビ多様体」の名称を使ったのはフェリックス・クラインではないかと言われている[2]

はじめに

ヤコビ多様体の名称は、アーベル・ヤコビの定理を完全に証明しニールス・アーベル(Niels Abel)の単射性のステートメントを同型写像にしたカール・グスタフ・ヤコビ[要検証][注 1](Carl Gustav Jacobi)の名前にちなんでいる。ヤコビ多様体は、次元 g の主偏極アーベル多様体であり、従って、複素数体上では複素トーラス英語版(complex torus)である。p が C 上の点であれば、C は J の単位元へ写像される与えられた点 p を持つ J の部分多様体へ写像することができ、C は J をとして生成する。

リーマン面のヤコビ多様体の構成

リーマン面

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トレリの定理英語版(Torelli's theorem)は、複素曲線が(偏極をもった)ヤコビ多様体により決定することを言っている。

ショットキー問題英語版(Schottky problem)は、どのような偏極を持つアーベル多様体が曲線のヤコビ多様体であるかを問うている。

ピカール多様体アルバネーゼ多様体や、中間ヤコビ多様体英語版(intermediate Jacobian)は、高次元の多様体へのヤコビ多様体の一般化である。高次元の多様体に対し、正則 1-形式の空間の商空間としてのヤコビ多様体の構成はアルバネーゼ多様体として一般化できる。しかし、高次元ではピカール多様体と同型になるとは限らない。

脚注

注釈

  1. ^ Kleiman (2005, p. 6) にはこの記載とことなることが書かれている。
  2. ^ 代数幾何学関連の用語については AVs, p. 2 を参照。

出典

  1. ^ Kleiman 2005, p. 6.
  2. ^ Catanese, Fabrizio (2003). "From Abel's heritage: transcendental objects in algebraic geometry and their algebrization". p. 13. arXiv:marh/0307068
  3. ^ a b Diamond & Schurman 2005, p. 213.
  4. ^ Diamond & Schurman 2005, p. 215.
  5. ^ 軍司 2005, p. 70.
  6. ^ 軍司 2005, p. 65.
  7. ^ a b JVs, p. 2.
  8. ^ AVs, p. 7.
  9. ^ JVs, p. 3.
  10. ^ a b LOCAL ARITHMETIC OF CURVES AND JACOBIANS, p. 5
  11. ^ a b JVs, p. 5.
  12. ^ a b JVs, p. 6.
  13. ^ JVs, pp. 7–8.
  14. ^ JVs, p. 19.
  15. ^ a b Lecture 2: Abelian varieties, p. 9

参考文献




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