投票戦術・擁立戦略と、その帰結
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/08 09:19 UTC 版)
「連記投票」の記事における「投票戦術・擁立戦略と、その帰結」の解説
この制度は、得票数の伸びがその候補に決して不利には働かないため、各政党は、自党の支持者が自党以外の候補にも投票しない様、選挙区定数nと同数のn人の自党クローン候補者を擁立する。所属政党を同じくする候補者間の違いは、所属政党の違う候補者間の違いより十分小さいため、有権者の大半は連記数nの大半を同一政党の候補者に費やす。このためこの制度は、各党の候補者n人を一組とした選択肢に各有権者が一票を投じ一組が選出される単記非移譲式投票に帰着され、二大政党のどちらか一党が選挙区定数の大半を独占する多数代表制になる。 ちなみに、一部の有権者は選出される候補者の組み合わせも考慮する。例えば、「一党が定数を独占するのは良くない。」と考える有権者は得票順位二位に甘んじる政党の候補者に投票して一位の政党の候補者の当選を妨害し、「二党以上が定数を分け合うのは避けねばならない。」と考える有権者は一位の政党の候補者にダメ押しを与える。特に、この「得票一位に投票する」戦略は美人投票と同様に投票者の民意と投票結果が乖離する危険性が高い。
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