成体の体制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 15:33 UTC 版)
成体(あるいは蠕虫型個体)の形態はネマトジェン、ロンボジェンに拘らずほぼ共通で、極帽と呼ばれる頭部とそれに続く胴部を持つ。また、体の構造は内外2層で非常に単純であり、内部は1個の軸細胞 (じくさいぼう、axial cell)と呼ばれる1個の円筒形の細胞、外側は繊毛を持つ体皮細胞 (たいひさいぼう、peripheral cell)と呼ばれる1層の細胞群に覆われている。極帽 (きょくぼう、calotte)は通常8ないし9個の体皮細胞からなり、繊毛を密生している。極帽の体皮細胞は前極細胞 (ぜんきょくさいぼう、propolar cell)と後極細胞 (こうきょくさいぼう、metapolar cell)と呼ばれ、前者は通常4個、後者は4-5個存在する。胴部は側極細胞、間極細胞、尾極細胞と呼ばれる体皮細胞と軸細胞からなる。側極細胞 (そっきょくさいぼう、parapolar cell)は極帽に続く2個の体皮細胞で、尾極細胞 (びきょくさいぼう、uropolar cell)は体の最後端の2個の体皮細胞であり、その間を埋める全ての体皮細胞が間極細胞(かんきょくさいぼう、diapolar cell)と呼ばれる。後方の体皮細胞は栄養分を蓄積し、肥瘤細胞(ひりゅうさいぼう、verruciform cell)となることがある。蠕虫型個体には体内に腔所はなく、組織を持たない。
※この「成体の体制」の解説は、「二胚動物」の解説の一部です。
「成体の体制」を含む「二胚動物」の記事については、「二胚動物」の概要を参照ください。
- 成体の体制のページへのリンク