意に添う
読み方:いにそう
別表記:意に副う、意に沿う
「意に添う」とは、相手の希望や要望、要求に応じ、相手の考えに従って行動することを意味する表現である。文語的な硬い表現であるが、ビジネスシーン等では「相手の要望を受け入れ、それに基づいた作業を進める」という意味の定型的な表現としてしばしば用いられる。
「山月記」は人食い虎に変身した男の物語である。「李徴の意に副いたい」というくだりは最終盤に登場する。虎となり行方をくらました李徴が、朋友の袁に再会し、袁に自身の境遇を語った後、「この事は秘密にしてほしい、皆には李徴は死んだと伝えてほしい」と願い出る。この願いに対して袁は、「ぜひその通りにしたい」という意味で、「欣んで李徴の意に副いたい(→ 喜んで李徴の意に添いたい)」と答えたのである。
別表記:意に副う、意に沿う
「意に添う」とは、相手の希望や要望、要求に応じ、相手の考えに従って行動することを意味する表現である。文語的な硬い表現であるが、ビジネスシーン等では「相手の要望を受け入れ、それに基づいた作業を進める」という意味の定型的な表現としてしばしば用いられる。
「意に添う」の漢字づかい
「意に添う」は「意に副う」とも「意に沿う」とも表記される。「山月記」の例
たとえば、現代の高校の国語の教科書に取り上げられることも多い中島敦の小説「山月記」では、もともとは「李徴の意に副いたい」という風に「副う」の字が用いられている。もっとも、国語の教科書では「添う」の字に置き換えられていることが多い。「山月記」は人食い虎に変身した男の物語である。「李徴の意に副いたい」というくだりは最終盤に登場する。虎となり行方をくらました李徴が、朋友の袁に再会し、袁に自身の境遇を語った後、「この事は秘密にしてほしい、皆には李徴は死んだと伝えてほしい」と願い出る。この願いに対して袁は、「ぜひその通りにしたい」という意味で、「欣んで李徴の意に副いたい(→ 喜んで李徴の意に添いたい)」と答えたのである。
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