忠誠心と信仰心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 20:02 UTC 版)
イタケー島ではラーエルテースの妻アンティクレイアによって、娘のクティメネーとともに我が子同然に育てられ、オデュッセウスも召使いの中でエウマイオスを特に可愛がった。そのため長じるとイタケーの王家の豚の世話を任され、オデュッセウスが長年にわたってトロイア戦争から帰国せず、ペーネロペーの求婚者たちが主人の財産を食いつぶしている間も、召使いの中で最も忠実に主人の財産を守っていた。しかしオデュッセウスが帰国しないことについては、異国で命尽きたものと考えており、悲しみに暮れながらもオデュッセウスを慕い続け、テーレマコスやペーネロペーへの忠誠心は少しも変わらなかった。またエウマイオスは信心深い人物で、どんなにみすぼらしい姿の者でもゼウスの使者と考えて、快く迎え入れる信仰心と親切さを備えていた。変装したオデュッセウスが訪ねてきたときも、客人を守護するゼウスに背くことへの怖れと、客人を不憫に思う心から手厚くもてなした。
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