心心所相応説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 21:50 UTC 版)
心理論としては、46の心的要素(心所、梵: cetasika、これは上述の70ほどの法に含まれる)が、心の基体(心、梵: citta)と結合し(相応、梵: saṃprayukta)、心理現象が現れるという、「心心所相応説」をとる。また、心と相伴う関係にあるのではなく、物でも心でもなく、それらの間の関係とか力、また概念などの心不相応行法(しんふそうおうぎょうほう、梵: cittaviprayukta‐saṃskāradharma:五位を参照)の存在を認めた。 業論としては、極端な善悪の行為をなしたとき、人間の身体に一生の間、その影響を与えつづける無表色(むひょうしき、梵: avijñapti-rūpa)が生ずると主張した。阿含経典では業を心理的なものとして説明しているが、説一切有部はこれを物質的なものとみる。
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