御食国若狭おばま食文化館とは? わかりやすく解説

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御食国若狭おばま食文化館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/06 08:27 UTC 版)

御食国若狭おばま食文化館
Miketsukuni Wakasa Obama Food Culture Museum
御食国若狭おばま食文化館
施設情報
正式名称 御食国若狭おばま食文化館
専門分野 食文化
館長 石毛直道(名誉館長)[1]
事業主体 小浜市
延床面積 3,639 m2[2]
開館 2003年9月[3]
所在地 917-0081
福井県小浜市川崎3丁目4
位置 北緯35度30分05秒 東経135度44分16秒 / 北緯35.50136592144993度 東経135.73769058086185度 / 35.50136592144993; 135.73769058086185
外部リンク 御食国若狭おばま食文化館
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御食国若狭おばま食文化館(みけつくにわかさおばましょくぶんかかん)は、福井県小浜市にある日本初の公立の食文化博物館

沿革

小浜市では2000年8月より「食のまちづくり」を掲げて食資源を核とした地域振興政策を進めた[4]。2001年には「小浜市食のまちづくり条例」を制定し、産業・観光振興のみならず、広く食に関する生産・加工・文化などの各側面への総合的な取り組みを掲げた[4]。この中で、若狭国は古代には朝廷に食材を供給する御食国(みけつくに)であり、また鯖街道を通して京都に食材を供給して日本の食文化を支えたという歴史が、地域の誇りとして想起された[4]。当館は、「食のまちづくり」の拠点施設として構想されたものである[3]

2003年9月14日から10月13日にかけて、小浜市の複数の場所を会場として、地方博覧会若狭路博2003」が開催された。当館はメイン会場「海会場」の主要施設(マーメイドプラザ)として開設された。

2015年に大規模リニューアルが行われた[3]

施設

若狭地方を中心として日本の食文化に関する展示を行う[3]ミュージアム、キッチンスタジオのほか、小浜の伝統工芸(若狭塗若狭めのう細工若狭和紙・若狭瓦)の体験・販売を行う「若狭工房」、温浴施設があり、別館にレストランがある[5]

観光施設として知られる一方で[3]食育推進の拠点施設である[3]。小浜市は「小浜市食のまちづくり条例」において「生涯食育」を提唱し、市内の子供が中学生までの間に一定の食育体験学習ができる「義務食育」体制を整えている[6][注釈 1]。当館のキッチンスタジオは市内の幼稚園・保育園年長児が全員参加する料理教室[3][7]に用いられる。

建築

石本・垣本特定建築設計共同企業体により、2003年7月竣工[2]鉄骨造、地上3階建[2]

備考

  • 若狭路博2003の会期中の2003年10月4日、視覚障害者が盲導犬を連れ、補助犬啓発イベントが開催されていた会場に入ろうとしたところスタッフに止められ、またレストランでは入店を拒否される事案が発生した。のちに県と市の職員が視覚障害者に謝罪している。レストランなどの民間施設が盲導犬などの身体障害者補助犬を受け入れることを義務付けた身体障害者補助犬法第9条の規定の施行(2003年10月1日)直後であり、入店拒否が問題化した日本初の事例となった(身体障害者補助犬法参照)。
  • 2017年11月14日に小浜市と立命館大学は、立命館大学食マネジメント学部(2018年度開設)の教育・研究活動の推進を目的とした連携協力に関する協定を結んだ[8]。「食のまちづくり」を掲げる小浜市の政策と[9]、立命館大学食マネジメント学部が掲げる目標が合致したもので[8]、フィールドワークのプログラム「小浜スタディ」が行われており[9][10]、当館は道の駅若狭おばまなどとともに拠点施設となっている。

脚注

注釈

  1. ^ 「小浜市食のまちづくり条例」での食育の提唱は、国の食育基本法制定(2005年7月)に先立つ[7]

出典

  1. ^ 施設概要”. 御食国若狭おばま食文化館. 2025年9月6日閲覧。
  2. ^ a b c 御食国若狭おばま食文化館”. 石本建築事務所. 2025年9月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 中田典子 (2023年9月11日). “20周年を迎えた食のまちの象徴「御食国若狭おばま食文化館」”. 小浜に巣まうを楽しむウェブマガジン NEST INN OBAMA. 2025年9月6日閲覧。
  4. ^ a b c 食のまちづくりについて”. 小浜市. 2025年9月6日閲覧。
  5. ^ ご利用案内”. 御食国若狭おばま食文化館. 2025年9月6日閲覧。
  6. ^ 小浜市の生涯食育と義務食育について”. 御食国若狭おばま食文化館. 2025年9月6日閲覧。
  7. ^ a b 中田典子 (2023年9月11日). “食育がまちにもたらすものとは?先進地小浜の取り組みと子ども達の成長(前編:食育の歴史と小浜でのはじまり)”. 小浜に巣まうを楽しむウェブマガジン NEST INN OBAMA. 2025年9月6日閲覧。
  8. ^ a b 立命館大学と小浜市が食教育プログラム実施のための連携協力に関する協定を締結~「食マネジメント学部」で食科学分野の発展と実践的学習を~”. Digital PR Platform (2017年11月14日). 2025年9月6日閲覧。
  9. ^ a b 基礎演習フィールドワークで、福井県小浜市を訪問しました”. 立命館大学食マネジメント学部 (2024年11月18日). 2025年9月6日閲覧。
  10. ^ 立命館大学共同プログラム 「小浜スタディ」”. 御食国若狭おばま食文化館 (2021年8月22日). 2025年9月6日閲覧。

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