引っ張り荷重
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 05:09 UTC 版)
ねじの軸方向に沿って加わる荷重は「引っ張り荷重」と呼ばれる。ねじの材質が均等であると仮定して、断面積当たりの引っ張り荷重に耐える強さは引っ張り強さと呼ばれ、ねじの強度を数値で示す主要な指針の1つである。引っ張り強さ σ [N/mm2] は有効断面積 A [mm2] と引っ張り荷重 W [N]で以下のように表される。 σ = W A {\displaystyle \sigma ={\frac {W}{A}}} また、1 Pa = 1 N/m2 の関係から、1 MPa = 1 N/mm2なので、応力の単位は N/mm2 よりも MPa で表されることが多い。 おねじの谷の径 d1 [mm] から、有効断面積 A [mm2] は以下で表される。 A = π 4 d 1 2 {\displaystyle A={\frac {\pi }{4}}d_{1}^{2}} おねじの谷の径は外径 d の約0.8倍であることから、d1 = 0.8d とすると、引っ張り強度 W は次の式で表される。 W = A σ = π 4 d 1 2 σ = π 4 ( 0.8 d ) 2 σ ≃ 1 2 d 2 σ {\displaystyle W=A\sigma ={\frac {\pi }{4}}d_{1}^{2}\sigma ={\frac {\pi }{4}}(0.8d)^{2}\sigma \simeq {\frac {1}{2}}d^{2}\sigma } 上式から、おねじの許容引っ張り応力を σa [MPa] としたときのねじの直径 d は次式となる。 d = 2 W σ a {\displaystyle d={\sqrt {\frac {2W}{\sigma _{a}}}}}
※この「引っ張り荷重」の解説は、「ねじ」の解説の一部です。
「引っ張り荷重」を含む「ねじ」の記事については、「ねじ」の概要を参照ください。
- 引っ張り荷重のページへのリンク